いにしえのバイクたち【ホンダ A型】

2019年4月6日

「ホンダ」の名前がついたはじめの一台

ホンダ A型 1947年ホンダってカブが始まりじゃやないの? と思っている方も多いはずです。かくゆうわたくしもその1人でした。実は本田宗一郎さんは、戦前にアート商会で自動車整備を学び、多摩川レースに出場し、そののちの1927年に、故郷浜松でアート商会浜松支店を開業しました。その後に東海精機重工業の社長になったそうです。

この会社ではピストンリングなどのエンジン部品を製造販売していましたが、トヨタ自動織機に売却したのは1945年の話。その後、1年間ニート生活を満喫し、ホンダ技研を設立しました。このとき、旧陸軍の軍用エンジンを自転車に取り付け販売していましたが、エンジンが底をつき、自社設計のA型エンジンを開発。

それを載せたのがこのホンダ A型です。画像のA 型は立派なアメリカンなスタイルの燃料タンクが採用されていますが、もともとは湯たんぽを使用していたそうです。しかもその湯たんぽの製造元が現在ホイールメーカーの「エンケイ」だったり、なんか凄いですね!それではホンダ A型のスペックを見てみましょう!

ホンダ A型 1947年のスペック

車名:ホンダ

乗車定員(人):1

エンジン型式:不明

エンジン種類:空冷2サイクル単気筒

総排気量(cc):50

内径×行程(mm):40×40

圧縮比:不明

燃料供給装置:アマルキャブレター

最高出力:1ps/5,000rpm

最大トルク:不明

全長(mm):不明

全幅(mm):不明

全高(mm):不明

ホイールベース(mm):不明

最低地上高(mm):不明

車両重量(kg):不明

最小回転半径(m):不明

燃料タンク容量(L):3.2

始動方法:ペダル

変速機:1段

クラッチ:左手動

ブレーキ(前):不明

ブレーキ(後):不明

タイヤサイズ(前):不明

タイヤサイズ(後):不明

販売価格:不明

ホンダ A型に関する動画

動画はホンダ A型ではありません。いわゆるカブですが、エンジンのかけ方とか排気音とかは参考になるかと思います。

まぁそんなA型。いわゆるモペットタイプです。戦後もののない日本で立派なバイクを作った本田宗一郎さんはやっぱり偉いですね。もちろんこの時代、バイクメーカーは日本だけではありません。では他メーカーではどのようなバイクを作っていたか見てみましょう。

他メーカーは意外にも立派だった!

三共内燃機株式会社 【陸王 V】1937年

 

ハーレーダビッドソンが日本のメーカーに作らせた、和製ハーレーダビッドソンです。ちゃんとライセンス契約というか、むしろハーレーダビッドソンが日本人に作らせているので、本物のハーレーダビッドソンといっていいでしょう。1937年製なので、ホンダ A型より10年前のバイクですね。それにしても立派!

 

株式会社宮田製作所 【アサヒ AA】1933年

こちらは2サイクルの170ccエンジンです。フレームがかっこよすぎてビビビときちゃいました。こちらもホンダ A型よりも10年以上先に販売されていたバイクです。と、これらと比べるとちょっと貧しい感じのバイク作りを、当時のホンダは強いられていたのかなぁと感じます。現在では世界のトップ企業です。



しかし初めからうまくいっていたわけではない、ということでしょう。この頃は日本のバイクメーカーは乱立していたそうですし、そのほとんどのメーカーが消えていきました。ホンダもその綱渡り経営をしていた、ということなのかな? よくわかりませんが。こうして歴史を振り返ると本田宗一郎に興味が湧いてきました。伝記でも読もうと思います。